大胆予想!フイルムの終焉 |
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Level 5
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登録日:
2006/12/10 2:52 居住地 大日本帝国
投稿:
954
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八百長の予想は「当たらない」まぁ予想が当たるのなら仕事などせずに自転車バクチ三昧なのだが、こと写真の動向に関する予測はそれなりに当ててきたつもりである。
従来の写真には「フイルム」はなくてはならないものでなどと今更解説する必要はないくらいでしょう。 平成8年から11年までの4年間は、年間のフイルム販売総数が5億本(日本国内)を超えており、市場競争による価格の軟化などはあったものの、それなりの安定した市場を築いていました。 ご存知のように平成12年(西暦2000年)頃より、デジタルカメラが普及を始めていました。 当初は「画質が悪い(50万画素程度)」「(フイルムカメラに比べて)価格が高い」と言う弱点がありましたが、その利便性は大きく、瞬く間に市場を席巻します。 当時は「(PCなどの)画面で見るといっても、ビデオなどが当たり前の世代が、動かない音もしない画像に流れはしないだろう」というのが正直な気持ちでした。 また、ある程度の普及の後にも「プリント需要」というのが必ず有るとも思っていましたし、ビデオが普及した際にも「写真の危機」は言われましたが、全体的な影響が軽微であったことも知られています。 しかし真っ先に打撃を受けたのが「写ルンです」などのレンズ付きフイルムでした。 これは「デジタルカメラ」というより、カメラ付き携帯の普及の影響が大きいでしょう。この頃より携帯電話にはカメラが付いているというのが当たり前で、付いていないものの方が遥かに少数です。 「レンズ付き」というと写真ファンの間では評価されるものではないのかもしれませんが、全盛期にはフイルム販売総数の40%近くを占めるなど、ヘタなベストセラーカメラなど足元にも及ばない人気商品であったのです。 昭和時代に一度は3億本程度で頭打ちになったフイルム需要が、5億本の大台を達成できたのは偏にレンズ付きの普及だったと言えます。 この「ライト」な写真利用層が真っ先に需要から離れていったのは実に大きな打撃でした。 価格以上に品質が求められる「プロラボ」は生き残っていくだろうなんてことが、写真ファンの間では言われていましたが、続いて多大な影響を受けたのがこのプロラボです。 プロラボといってもコマーシャル(出版)などを中心とするスライド系、集合・ポートレートなどのネガ中心の通称「式ラボ」に大別できます。 通常は両方の需要をミックスして安定的な経営を続けていましたが、コマーシャル系は印刷需要との兼ね合いであっという間に壊滅状態まで追い込まれています。 昭和の時代には「民間紙幣製造局」とまで言われ、昭和最大の不況時(石油危機)の頃は逆にカラー化というかつて無い好景気に沸き、ラボというと「フジカラー」「サクラカラー」という看板もあって、非常に安定した優良企業と思われていました。 平成5〜6年頃、ミニラボの普及によって企業基盤であったカラーフイルムからの同時プリントが流出し、地方ラボの撤退などがあり、いくつかの中小ラボが倒産に追い込まれています。 ラボは「儲かる業種」の代表格であり、近年普及した「ネット」や「携帯電話」以上の拡大期を経験しています。そのラボが倒産というのは当時非常に驚きを持って聞いたことを記憶しています。 ところが大手・老舗と言われるラボまで昨今は破綻・解散が相次いでおり、中には夜逃げ同然に事業を畳んだところまであります。 コニカミノルタのフォト事業からの撤退、相前後してアグファの破綻という出来事がありました。 もはや「富士」「コダック」がフイルム事業の縮小や撤退を発表しても「驚かない」ところまで来ているでしょう。 富士も直接の子会社であるラボ事業の拠点を2ヶ所まで段階的に削減することを発表しており、コダックも事実上ジャンボーに丸投げ状態です。 先年、定評のあったコダクロームが日本国内での販売を終了しました。それまで、コダクロームはD−labというシステムで現像されていました。 この機器は、ソウルオリンピックに併せて導入したとも言われており、従来のコダクローム現像機器より遥かに小型で扱いやすいといわれていました。 当時はコダクロームの全盛期であり、2BサイズやISO200クラスの発売も行われており、それまでコダクロームでは不可能とされていた「増感」にも対応していました。 しかし導入から20年あまりが経過し、当然機器は老朽化しますが、部品の多くは専用設計であったり、耐薬品性の観点からチタン部品などの高価なものが多用されており、改修をするにしても今後の需要に基づいて使える金額には制限があります。 上場企業(当時)でもあり、また民間企業でもあるジャンボーが、今後収益の見込めないコダクロームに見切りをつけたというのがコダクローム終売の真相であり、現像という手段があって初めて写真になると言うフイルムの限界を見た気がします。 フイルム現像機器に使われる「薬品」は、生モノと言ってよいでしょう。適切な管理があって初めて使えるものです。 最近のドライラボ(プリント用機器)は、インクを使うことから「薬品管理のための熟練技術者が不要」ということを前面に打ち出しているように、薬品管理の技術というのは一朝一夕では構築できません。 処理液の安定に欠かせないのが適切な需要量です。 一般的には処理液総量に対して、どの程度の補充が行われるかで判断します。1週間当たり処理液10リットルに対し、補充量が30リットルであれば、処理液のラウンド率は3.00です。 安定した管理のための目安値が1週間当たり3.00ですが、少量処理用に補充量を増やしたケミカル、更に万全の管理体制をもってしても1.00を割り込んで処理液を安定させることは事実上不可能です。 現在のミニラボ等の稼動数から算出したフイルムの年間販売最低必要数は6億本(つまり、最盛期にあっても不可能な数値。デタラメなミニラボばかりというのはこのこともある) 方法論としては「処理液を常に新液とし、使い捨てとする」しかありませんが、化学薬品である写真用処理液の廃棄には多額のコストが必要で、価格の面からとても実用的ではありません。 実際に「フイルム現像設備を持たない」ショップなども出てきていますし、今稼動している機器が壊れて、新しい現像機を購入するところはまず無いでしょう。 今年のフイルム需要予測は4000万本〜7000万本と言われています。 かつてスライドフイルムが全盛期でも2000万本の需要であり、十分に市場を構築していたことから2000万本程度まで落ち込んでも大丈夫という話を聞いたことがあります。 確かに工業製品としてのフイルムの生産だけを考えれば2000万本は十分な数値でしょう。 特殊用途のIRやミニコピーが有った事を考えれば数万本単位での生産も可能だと思います。 (ただし、TACベースの生産や、パトローネといった部分は「共用出来る」生産設備です) しかし「現像できないフイルム」を誰が買うでしょうか? スライド現像のための集配は「35ミリ同時プリント」のルートで細々と続けていたと言っても過言ではありません。 メーカー予測によれば2012年にフイルムの出荷本数は2000万本程度となり底を打つとしています。 とても2000万本では現在の現像設備は維持できません。 今残っているラボも多くは「閉鎖」もしくはデジタル専門の道を歩まざるを得ません。 まず、集配という問題です。 現在ではデジタルプリントの受付を「オーダーキャッチャー」「フォトキャッチャー」という機器に内蔵された集配員がHDDを交換して現像所に持ち帰ることでプリントしています。 同時に「フイルム」のDPを受けて持ち帰っているのですが、フイルム需要が細り、今後の見通しも立たないとなれば、HDDのデータを「送信」する方式の方がよほど合理的です。 店舗への配送は専門業者に頼れば十分ですし、現在のように一部のラボで問題化している「白トラ」の解決にもなります。 2000万本程度の需要だった頃は「郵送」による現像が多く行われていました(昭和40年代前半) ロールフイルムをカットする際に日本では6コマ、海外では4コマというのがありますが、日本の定型封筒・海外の洋型封筒という事情に基づくものと言われています。 代替品の無かった昭和40年代ならば郵送料というコスト、さらには時間をかけてでも需要があったのでしょうが、現在そのような需要が見込めるとは当然考えられませんし、今後の増加も期待できません。 現像所も生き残りをかけてデジタルプリントに注力していますが、デジタルに注力すればするほど「フイルムを切り捨てる」以外に方法は無くなってしまいます。 また長年「現像料」という基本料金的な価格体系に頼り切ってしまい、デジタル特有の従量料金体系では採算が困難という事実にも直面しています。 悲観的な見方では、来年にもフイルム需要は2000万本台の前半まで落ち込むと言われていますし、メーカーが言うように2000万本程度で底ではなく、1000万本という垣根は最早存在しないというのが当たり前のように受け取られています。 一時は普及したポケットベルも携帯電話の普及で今は見る影もありません。 フイルムが市場から駆逐されるのは既定の事実と受け止めざるを得ないというのが最近の心情であり、「フイルムの個性」に心躍らした若き日の自分が歴史に埋没していくのを感じざるを得ません。
投稿日時: 2008/9/24 11:30
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Re: 大胆予想!フイルムの終焉 |
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登録日:
2006/12/10 9:02 投稿:
49
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八百長さん、みなさん、お久しぶりです。
フイルム時代の終焉が近いのはさすがにもう一般のヒトもわかっているでしょう。 でも今年6月時点である大手出版社のグラビアではフイルムが健在でした。意外でしたけど、、、 シノゴ以上の画質のデジカメはまだありませんし。。 あと、銀塩趣味のヒトはかなり最後までがんばるんじゃないでしょうか。 私はフイルムが製造終了になるまではいくら高くなっても使います。さすがにベースに乳液塗ってなんていうフイルム自作とか印画紙自作まではしないですけどね。現像・プリントは手に入る薬剤による処方で調合、まではがんばる気です。 まー気合はそうでも実際実行できるかは自信ないです。。。 ところでラボの生き残り方法ですが、ネット上で写真作品購入者に課金し写真家が望む品質でデジタルデータをオンデマンドプリントして購入者宅まで届けるというのはどうでしょう。 アナログ時代には同じオリジナルプリントを2点以上作るのは不可能でしたが、これなら作家がオリジナルプリントをどんどん売ることが出来ます。 私はこれを自分が出版社になってやりたいんですけどね。
投稿日時: 2008/9/25 17:52
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Re: 大胆予想!フイルムの終焉 |
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登録日:
2006/12/10 2:52 居住地 大日本帝国
投稿:
954
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こんにちは、大熊さん。お久しぶりです。
グラビア系では「まだまだ肌の滑らかさっていうのがデジタルでは十分に出せないんだよ」という話を聞きます。 雑誌などの印刷クオリティを考えれば、少々オーバースペックなんじゃない?なんてことも感じますが、銀塩の利点というのはまだまだ有るように感じています。 一例として(特にスライド)フイルム毎の発色の特性・個性というものがあります。また、モノクロでは現像手法や、プリント時の号数選択など、求める表現に応じて様々な選択肢があります。 デジタルでは「画像ソフト」を駆使して類似品こそ可能ですが、実際には画一的な結果というのが実情です。(メーカーや機種毎の個性・特性に限られる) 現時点では断言できませんが、個人的にはカラーフイルムよりモノクロフイルムのほうが存続の可能性は有りそうです。 八百長の「フイルムの終焉」は、現像処理の限界と言うインフラの面から書いています。 モノクロの場合、コダックのフイルムの「説明書」にも「コダックは現像サービスを行っていません」と言うような事が、20年近く前に書かれていましたが、何の問題もなく供給が行われています。 これまでに「定番」と言われたような調合済み処理薬品(フジフィックスなど)が終売となりましたし、引伸機のラインナップも惨憺たるものですが、まだまだ一部は入手可能です。 また調合済み薬品でなくとも、多くの処方は公開されており、特に入手が困難な単薬も無いことから「処理液の安定性」を度外視できるのならば数百年だって存続できるでしょう。 モノクロの楽しさのひとつが自家処理であり、そのことが困難なカラーフイルムよりインフラ消滅後の寿命という観点では可能性がありそうです。
投稿日時: 2008/9/25 20:14
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